伝えたい時こそ信頼性を担保せよ!:【アイデアのちから】

ネットでの信頼性

SUCCESs(サクセス)の法則に基づく
「伝わる文章」づくりも後半戦となりました。

今回のテーマは4つ目の
「信頼性(Credible)」についてです。

あなたの文章を読んだ不特定多数の人々が、
どうすれば書かれてあることを信頼してくれるのか、
どこに信頼感を感じるのかポイントを押さえておくことで、
より伝わる文章になります。

信頼性の根拠となる 統計は「そのままでは退屈」

あなたが何か大事なことを書きたいと思ったとします。

しかも「これを公的な統計データを用いて、誰もが信用できるものを示したい」と思ったとき、
AのデータやBのデータを添付し、
見た目を「いかにも」的に仕上げることがあります。

統計データ

一通り書き終えて、一度読み返してみる。

………
……………
なぜか退屈な文章だったりする。

あれ、おかしい。

誰もが「おお」と思うようなものを書くつもりだったのに。

驚き

もしかして、データを添えただけでは足りないのだろうか?

もっとしっかりとした、
誰もが読みながら頷いてくれるようなものが書きたい。

こういうことは、書籍を数冊出している私でも時々あります。

事実を事実として伝えたい。

そのためには、データも添えて客観的な信頼性を担保したい。

データで伝える

でも、統計データって結構退屈なシロモノです。

もちろん数字は大事。

でも「アイデアのちから」にも書いてある通り、
信頼性というものは必ずしも統計データが担保するものではないのです。

「じゃあ、一体どうやって信頼性あるものを書けるんだ!」
と焦ってきますよね?

実は、統計データを使うときにはポイントがあるのです。

統計の数字はわかりやすく説明する

統計データそのものに対して私たちが受ける印象といえば、
さほど大きなインパクトはありません。

単なる数字には「ふーん」で流す人も多いし、
その30秒後には忘れられてしまう可能性が大です。

そこで、数字の示す事象に実感をもたせてみましょう。

例えたり、言葉で補足してもいい。

統計データで説明する
人間的かつ日常的な文脈であればあるほど、
私たちには統計データの数字を身近に感じ、
信頼性をもちやすくなります。

ということで、今回ご紹介したいのが「卓球の球の話」です。

“他の競技よりも人気のない「卓球」。

競技関係者は、どうやったら卓球がスポーツとして人気が出るのか、
日々頭を悩ませていた。

そこでバルセロナ・オリンピックである統計を取ることにした。

それが「卓球の試合中、いつ観客の歓声が大きくなるのか」というもの。

調査の結果、
おもしろいことにラリーが7~8回続いた後がもっとも歓声が大きくなることがわかったのです。

ただ問題も出ました。

当時のラリーの平均回数はサーブを入れ3~4回。

卓球のラリー

実際、短いラリーでは何が起きているのかがわかりにくい卓球は、
テレビ放映には向かないとされ、当時は他の競技のように放映されることがめったになかったのです。

そこでラリーの回数を増やすために流体力学の専門家に調査をさせた結果、
ボールの直径を2ミリ大きくすることでラリーの回数が7~8回になることが分りました。

その結果に基づき、
その研究データに基づき卓球のルール改正を行った後ラリーが続くようになり、
卓球が人気の高いスポーツになった。“

参考:『卓球ボール径変更(38ミリから40ミリ)裏話』

統計によって卓球を取り巻く状況がガラリと変わった好例話ですが、
ただの数字にもなかなかのドラマを感じさせますよね。

自分にも読みながら想像もできるので、思わず「へー!」と言いたくなる。

実際、このように統計に鮮明な描写を盛りこむだけで信頼性も変わってきます。

これを人間的尺度の原則といいます。

文章内に統計を使う時は、
数字を実感のもてるような描写で描きましょう。

数字で実感

なかなか信用されなかったピロリ菌発見者

統計を使うときのポイントをご紹介しました。

とはいえ信頼性の源である統計データを並べることが常にベストであるとは限りません。

ヘリコバクター・ピロリ(通称ピロリ菌)は
「胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因」として現在誰もが知っている細菌の一つ。

ピロリ菌

これを発見したのは、
当時オーストラリア・パースの病院に勤務する病理学者ロビン・ウォーレンと、
研究所勤めの若き研修医だったバリー・マーシャル。

ロビン・ウォーレンとバリー・マーシャル

後にノーベル生理学・医学賞を受賞した世紀の発見ですが、
当時はどんなにデータで示しても、
ほとんど信用してもらえなかったというから驚きです。

というのも、当時(今でもそうかもしれない)医学界では重大な発見をするのは、
決まって大学の博士か、
または世界的に有名な研究機関に所属している教授がするものという認識があったからです。

10人に1人がかかる胃潰瘍の原因を、
何の権威も持ち合わせないオーストラリアの研修医が大発見するとは、
当初は世界中の誰もが信じられなかったのです。

そんな中、どうしても「自分たちの説を信じてもらいたい」
と考えたロビン・ウォーレンとバリー・マーシャルは、ある日暴挙に出ます。

なんと、自分たちで発見し培養したピロリ菌約10億個の入った水を飲んだのです!

すると2,3日を待たずに胃炎の症状が表れたため、
同僚たちに内視鏡で自分の胃を観察させたところ、
以前は異常がなかった胃壁が予想通り赤く炎症を発見したので、
さっそく抗生剤を服用し症状を治して周囲に見せたというから……猛烈ですね。

このような体を張ったリアルなストーリーは、
統計より100倍信頼性が出るというケースです。

時には統計よりも実績や事実がモノを言うことも

文章への信頼性といえば、無条件に担保している場合もあります。

「東大に〇人子どもを入れた△△ママ」とか、
「〇ヵ月で億のカネを稼いだ有名トレーダー△△の裏話」など、
本のタイトルを見て信頼性を感じて手に取るというケースは実際多いものです。

実際私もこうしたブログを書く際、
本業にも触れる時が結構あります。

私の場合、書籍を出版しているということでブログも読んでもらうことが多いように感じます。

もし、あなたがこうした”何か“を持っているなら、
それを活かして書いてみるのもいいでしょう。

いかがでしたか?

文章に信頼性をもたせるには、統計データをわかりやすく説明すること、
リアルなストーリーを使うこと、そして実績や事実を使うことを意識してみましょう。

そして、すぐに成功しなくても決して諦めないことです。

くじけそうになったら、ピロリ菌発見者の苦労を思い出すのもいいかもしれません。