伝家の宝刀「感情に訴える」:【アイデアのちから】

人は感情で動き、理性で納得する

よく、人は「感情に訴えろ」というものですが、
その理由はなぜかと聞かれた時にすぐに答えられる人はなかなかいません。

しかし物事を伝える際、
感情に訴えるのはとてもインパクトがあるのも事実です。

人間は、感情がある生き物です。

感情で動く

その見えない部分に揺さぶりをかけることで、
あなたの伝えたいことがこびりつくようにはがれず、
忘れられないものになるとしたら……?

例えば、文章を書く以外でも「人前でのプレゼン」する時や、
「誰か大事な人を口説き落とす時」など、
私たちの日常には感情に訴える場面が多いものです。

そこで、今回は文章を書く以外でも何かと使える
SUCCESs(サクセス)の法則5つ目の「感情に訴える(Emotional)」をご紹介します。

私たちの周りには驚く程“感情”が溢れていた!

まずは、テレビをつけてみてください。

今回も第一回目の記事でご紹介した
「ハズキルーペ」に続き、見てほしいのはやはりCM。

私はもちろんCMプランナーではない一介の視聴者ですが、
CMを見ているには目的があるのです。

広告

それは、
「各企業が制作したCMが、何をどのように伝えているのか」をリサーチすること。

すみません(苦笑)

これは自らの性分なのか、
職業的特徴なのか、日常的につい分析目線で物事を見てしまう癖があります。

するとですね……テレビに流れているCMは感情に訴える作品が
驚く程多いことに気がつくのです。

テレビ広告

例えば、
「喜びや幸福感を視聴者に感じさせてくれるもの」
「視聴者の自尊心をくすぐるもの」
「驚きや感動を与えてくれるもの」
「恐怖や未来への不安を感じさせるもの」
等々、私たちはモノ・コト・サービスのCMを見ているようで、
実はCM製作者から送られた感情のメッセージを受け取っているのです。

なぜ、こんなことをしているのか?それは、
人間にとって感情こそ行動につながりやすい原動力になることが
科学的にわかっているからなのです。

アフリカの大勢の子ども VS 大病を患う小さな子ども

これは子どもを持つ身としてはちょっとうなりたくなる問いでもありますが、
とはいえ「アイデアのちから」だけでなく、
多くのメディアや本でも紹介されているケースなのでご紹介します。

2004年、アメリカ・カーネギー・メロン大学である調査が行われました。

 

それはアフリカの貧困問題に苦しむ大勢の子ども達と、
同じくアフリカに住むある一人のうち、
人々がどちらに寄付をするのか動向を調査したものでした。

前者の方は、アフリカ諸国が抱える問題をより正確に伝えるために統計(数字)で客観的に表したのに対し、
もう一方の少女の方では極貧生活を送ったものです。

少女の深刻な飢えに苦しんでいる現状が伝えられ、
しかも“皆さまの温かいご支援によって、
この少女に温かい食事と教育を与えることができます”と読み手の心情に訴えていました。

さて。
あなたがもしポケットマネーで両者のうちどちらかに少しでも寄付をして力になりたいと思った時、
どちらを選びますか?

これにはすでに調査で「答え」が出ています。

ただ、これを読んでくださるあなたが仮に同じでなくても、
全く気にしないでください。

実は、調査の結果でより多くの寄付が集まったのは、
後者の「一人の少女」の方でした。

アフリカの大勢の飢えに苦しむやせ細った子どもたちと、
一人の貧困に苦しむ少女、
どちらも大変な状況にはちがいありません。

でも寄付の面では明らかな「差」が生じたのです。

一体どんな作用が働いたのか。

もう読んでいる人にはわかりますよね?これこそが「感情」です。

前者では統計と数字で訴え、後者は感情で訴えた。

そのちがいによって寄付する側の人間の感情を大きく動かし行動させたといえます。

文章も時には、冷静に統計データを用いて理論的に伝える場面が必要な時もありますが、
より伝えたいことや人に「こうしてほしい」といった行動を促したい時には、感情で訴えるのが効果的です。

しかも、このことに加えておきたいもう一つの事実は、
人に何か行動を促したい時には、相手を数字で冷静にさせては逆効果だということです。

それは、「感じる」よりも「分析する」方にスイッチが入ると、
人は途端に冷静になり行動に移らなくなってしまう傾向があるためです。

日々流れるCMがなぜ感情に訴えるものが多く作られているのかが、
おわかりになっていただけたかと思います。

とはいっても、
昨今では各社がCMで“感情盛り合戦”になっている感は否めません。

感情への訴え方にも「やり方」アリ

それでは肝心の「伝え方」。

感情への訴え方には、大きく4つあります。

心に訴える

  • 心にかけてもらう
  • 関連づけを利用する
  • 自己利益へ訴える
  • 相手のアイデンティティに訴える

それでは、これらをくわしく見ていきましょう。

心にかけてもらう

誰かの感情へ訴えたいときは、
相手が感情移入しやすくなるような具体的なストーリーが大事です。

分析ツール

統計データは、
一度気分が盛り上がって感情的になりそうな相手の頭に水を被せて冷静にさせてしまうこともあるので、
使い方には注意です。

関連付けを利用する

あなたの書きたいこと・伝えたいことが、
多くの読み手も心にかけていそうなことと関連づけさせて書きましょう。

人間なら誰しも気にかける共通の事柄がおすすめです。

自己利益へ訴える

人に何かを伝えたいときは、
その内容が相手にとって明確な「メリット」があるかを考えましょう。

しかも、メリットが実感できるような具体的な伝え方が大切です。

相手のアイデンティティに訴える

人は必ずしも「金」「名声」「色ごと」だけが成功(=ゴール)ではありません。

人生の成功を目指す

もちろん最初は皆そうですが、
人生を生きるうちに目的も変わってくるからです。

相手にとって、
より高次な欲求が満たされることが相手の心にズシンと落ちることもあります。

いかがでしたか?

あなたも数十秒の映像の中にあらゆるインフォメーションがギュッと濃縮されているCMのような、
そんな魅力的な文章を目指してみてください。